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AI DevDay参加レポート:AI時代にエンジニアの仕事はどう変わる?

2026年07月25日
斧山 洋一
ブログ

AI Dev Day 2026に参加しました

こんにちは、斧山です。

2026年7月24日に開催された「AI Dev Day 2026」に参加しました。

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AI Dev Dayは、前年まで「AOAI Dev Day」として開催されていたイベントです。昨年、Xでイベントの様子を見て以来、参加したいと思っていたため、1年越しで実現しました。

当社はAWSを中心にクラウド活用やシステム開発に取り組んでいますが、AIを取り巻く技術はクラウドやベンダーの枠を越えて急速に進化しています。

今後はAWSだけでなく、Microsoft、OpenAI、Anthropicなど、さまざまな企業やコミュニティのイベントにも積極的に参加し、知見を広げていきたいと考えています。

AI Dev Day 2026では、Microsoftをはじめとする多くの企業がスポンサーとして参加していました。AI時代には特定の技術やクラウドに閉じず、幅広く学ぶことがますます重要になると感じました。

会場では、公式ハッシュタグ「#AIDevDay」を付けて、セッションの感想やイベントの様子を発信する案内もありました。本記事では、参加時のメモをもとに、特に印象に残った内容と筆者の所感を紹介します。

キーノートで印象に残ったこと

キーノート「ソフトウェア開発の民主化、そして日本のコミュニティの未来」では、AI時代におけるエンジニアの現在地を振り返る内容が紹介されました。

テクノロジーの民主化は、これまでにも繰り返し起こっています。そして現在、AIによってソフトウェア開発そのものの民主化が始まっています。

これまでソフトウェアを作る際の大きな制約は、「コードを書けるかどうか」でした。しかし、AIがコードの生成を担うようになると、人間には「解決したい課題は何か」を見つけ、それを正確に言語化する力が求められます。

セッションでは、AIを活用したハッカソンの上位5組のうち、4組がプロの開発者ではなかったという事例も紹介されました。

参加者の中には、コードを自分では書かず、その内容も直接確認しないままアプリケーションを作り上げた人がいた、という趣旨の話もありました。

この事例は、ソフトウェアを作れる人の範囲が、すでに大きく広がり始めていることを象徴しているように感じました。

同様の内容は、Anthropicが公開している「The democratization of software development, and the future of the Japanese community」でも確認できます。

エンジニアの仕事はどう変わるのか

もちろん、AIを使って作成したシステムを、そのまま業務や本番環境で利用できるかというと、現時点では慎重に考える必要があります。

セキュリティ、データ保全、可用性、保守性などを考えると、生成されたコードを確認せず、テストも行わないままリリースすることはできません。

そのため、「AIがあるからエンジニアは必要なくなる」という単純な話ではないと思います。

一方で、「今日できないこと」と「将来にわたって実現できないこと」は異なります。

AIによるソフトウェア開発の民主化は、すでに始まりつつあります。その結果、エンジニアという存在がなくなるのではなく、エンジニアに求められる仕事や能力が変化していくのだと思います。

これからはコードを書く力だけでなく、次のような力が、より重要になると感じました。

  • 解決すべき課題を見つける力
  • 課題を正確に言語化する力
  • AIの出力を評価する力
  • セキュリティや品質を設計する力
  • 作成したシステムを継続的に運用する力
  • 技術を実際のビジネス価値につなげる力

AI Dev Dayは、こうした変化がすでに始まっていることを実感できるイベントでした。

MS Build 2026の振り返りセッション

t_wadaさんに聞く——MS Build 2026で見えたものと、ソフトウェア開発のこれから」というセッションもありました。

このセッションで印象的だったのは、AIを全面的に歓迎するだけでも、逆に完全に否定するだけでもない姿勢です。

AIが引き起こす可能性のある問題や、ソフトウェア開発にAIが入ることによって生じる変化について、現実的な視点から議論されていました。

AIに対して極端な肯定や否定をするのではなく、課題と向き合いながら、実用的な部分を見極めて活用していく姿勢が重要です。

技術の変化に対して歩みを止めず、同時にリスクにも目を向ける考え方は、今後AIを業務へ取り入れるうえで大変参考になりました。

セッションの見せ方にも変化を感じた

今回のイベントでは、発表内容だけでなく、セッションの見せ方にも変化を感じました。

複数のセッションで、次のような取り組みが行われていました。

  • セッション中にアプリケーションをビルドする
  • その場で利用できるアプリケーションをデプロイする
  • 登壇内容を操作可能なアプリケーションとして見せる
  • アプリケーション内からAIエージェントをデプロイする
  • AIが作ったゲームに会場の参加者がオンラインで参加する
  • ゲームやアプリケーションをMCPサーバー経由で接続する

これまでの技術セッションは、事前に準備されたスライドやデモをもとに情報を伝える形式が中心でした。

今回は、セッション中に実際に作り、動かし、参加者も一緒に体験する形式が多かったことが印象に残りました。

例えば、御田稔(みのるん)氏による「AWSヒーローがAzureでもAIエージェント構築してみた件」では、登壇内容をアプリケーションとして見せる工夫が取り入れられていました。

また、James Montemagno氏による企画「James Cafe」では、会場からの要望をもとに、その場でアプリケーションを作るライブコーディングが行われました。完成した抽選アプリを実際に動かすところまで、セッション内で展開されていました。

さらに、「ClaudeオタクとGitHub Copilotオタクがそれぞれ何か作るタイム」では、ぬこぬこ氏と千代田まどか(ちょまど)氏がゲーム風のアプリケーションを制作し、会場の参加者がオンラインで参加できる形で公開していました。

事前に完成させたものを説明するだけでなく、作成の過程そのものをコンテンツとして共有できることも、AI時代の特徴なのだと思います。

ビジネスの現場でも始まっている変化

同じような変化は、実際のビジネスの現場でも始まっています。

例えば、顧客と相談しながらその場でデモを作る、データを可視化したHTMLレポートを短時間で作成するといったことが、AIによって現実的になりつつあります。

これまでは人間の作業時間やリソースの制約から、事前に要件を整理し、持ち帰って制作する必要がありました。

AIを適切に活用すれば、その場で試作品を作り、顧客と一緒に確認しながら改善することも可能になります。

これにより、単に開発速度が上がるだけでなく、顧客とのコミュニケーションや、システム開発の進め方そのものが変わる可能性があります。

手段とリソースが民主化された先にあるもの

開発の手段やリソースが民主化されると、最終的な差は「何を作るか」と「どのように作るか」に現れると思います。

AIによって、多くの人がソフトウェアを作る手段を手に入れられるようになります。

一方で、次のようなことは、依然として人間が考える必要があります。

  • 何を作りたいのか
  • 誰の、どのような課題を解決したいのか
  • どのような体験を提供したいのか
  • 出力されたものが適切か
  • 安全に利用できるか
  • 継続的に運用する価値があるか

手段が共通化されるほど、知識、経験、表現力、設計力、そして問題意識の違いが重要になります。

これからのエンジニアには、技術的な実現力に加えて、自分の持つ知識や考えを言語化し、AIへ正確に伝える力が求められるのだと思います。

最後に

AIを活用すれば、簡単なアプリケーションであれば、思いついたその場で作成してデプロイできる時代が近づいています。

もちろん、実際の開発には事前の準備や設計が必要です。また、業務や本番環境で使用する場合は、セキュリティ、品質、運用などを慎重に検討しなければなりません。

それでも、ソフトウェア開発の進め方が大きく変わり始めていることは間違いありません。

私たちエンジニアも、従来の方法だけにとらわれず、AI時代に必要な知識、判断力、表現力を身につけ、実際の行動につなげていく必要があると感じました。

大変学びの多いイベントを開催してくださった主催者、登壇者、スポンサー、スタッフの皆さまに感謝いたします。

また機会があれば、ぜひ参加したいと思います。


※本記事は、筆者がAI Dev Day 2026へ参加した際のメモと所感をもとに構成しています。セッション内容の表現は筆者による要約であり、主催者および登壇者の公式見解を示すものではありません。正確なセッション情報については、各公式ページをご確認ください。イベント名、登壇資料、デモアプリケーション等に関する権利は、それぞれの権利者に帰属します。